近年、AIや量子コンピューティング、広告テクノロジー(AdTech)といった分野に資金が集まりつつあり、将来の世の中を変える可能性のある企業も多く存在します。本記事では、私が保有している3つの企業IonQ(IONQ), SoundHound AI(SOUN), AppLovin(APP)の最新の株価動向、アナリスト見通し、リスク・展望を整理し、今後どこを注目すべきかを考えてみます。
IonQ(IONQ):量子コンピューティングの先陣
現状・直近の動き
- 英国の量子スタートアップ Oxford Ionics を約10億ドル規模で買収。
- 買収直後、9/12(金)の株価は18%上昇し過去最高値55.6ドルを記録。
アナリストの見通し・株価予測
- アナリスト9人の平均目標株価:US$46.78(現在株価よりやや下落余地あり)。
- レンジは $30~$70 と幅広く、期待と不確実性が同居。
将来予測とキーファクター
- 誤り訂正技術の進歩
- 商用応用例の確立(金融・製薬など)
- 資金調達力とキャッシュポジション
- 国際政治との関係(量子は戦略的技術)
リスク
- 技術進歩が遅れるリスク
- 製造コストの高さ
- 強い競合(Rigetti, D-Wave など。これらも9/12に力強く上昇。セクター全体がいい感じ)
- 株価変動性が大きい
SoundHound AI(SOUN):音声 × エージェント型 AI の挑戦
現状・直近の業績
- 2025年の収益予想を $157~177百万ドル に引き上げ。
- 2024年の売上は $84.7百万 → 成長率は急加速。
- 「Agentic AI」への注目が高まり、飲食・ヘルスケア・車載分野で導入拡大。
アナリスト予測
- 平均予測株価:$14.5~15.3
- 高値予想は $18、低値予想は $8~12。
将来展望・注目ポイント
- 会話型 AI/ボイス UI の需要増大
- 労働力不足やサービス自動化ニーズに対応
- 契約型収益モデルの拡大が鍵
リスク
- 利益性・キャッシュフローが未成熟
- コスト増大、競合の台頭
- 大手企業(Google, Amazon, Apple)との競争
- プライバシー規制の影響
AppLovin(APP):AdTechの拡張と転換点
現状・最近のニュース
- Wedbush が目標株価を $725 に引き上げ。
- S&P500 採用が決まり、指数連動ファンド需要が追い風。
- ゲーム部門売却交渉 → 広告プラットフォーム中心の収益構造へシフト。
アナリスト見通しと株価レンジ
- 平均目標株価:$538.94
- 現株価 $580 前後 → 一部では下落余地を指摘。
- 高値予想は $725。
成長ドライバー
- AI広告入札・ターゲティングの精度向上
- コネクテッドTV広告など新市場拡大
- ゲーム売却で資本効率アップ
リスク
- データ透明性問題の懸念
- 広告市場の競争激化
- 景気減速による広告費減少
- 高バリュエーションゆえの下落リスク
総合評価と比較
企業 | 成長ポテンシャル | リスク | 注目点 |
---|---|---|---|
IonQ | 量子計算の先行者利益、買収による強化 | 技術的ハードル、競争 | 買収効果、商用案件獲得 |
SoundHound AI | 音声×AIの市場成長 | 利益性・競合 | 売上予想の上振れ、契約型収益 |
AppLovin | AI広告モデル、指数採用 | 規制・競争 | 新市場開拓、透明性改善 |
日本の投資家が知っておくべき点
- 為替リスク:円高時に利益が相殺される可能性
- 税制:外国税額控除などの制度を理解しておく必要
- 手数料:証券会社ごとの米株手数料を確認
- 情報源:英語IR情報を追える体制を整える
シナリオ別の将来予測
楽観シナリオ
- IonQ:$60~70
- SoundHound:$18~20
- AppLovin:$700~750
中立シナリオ
- IonQ:$45~55
- SoundHound:$14~16
- AppLovin:$500~600
悲観シナリオ
- IonQ:$30~40
- SoundHound:$8~12
- AppLovin:$400~500
結論:最も注目すべき銘柄は?
リスクとリターンを天秤にかけると、SoundHound AI が最も“期待値”が高い銘柄と考えられます。
売上成長が急速で応用範囲も広く、短中期で株主価値を高める可能性があります。
IonQ は長期の夢を買う銘柄として一部投資に適し、
AppLovin はすでに期待が織り込まれているため、慎重なウォッチが必要でしょう。
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