この記事を書いた人|ひざき
米国株をメインに資産運用中。AIと一緒に自動売買システムを自作し、ペーパー口座での売買実績を毎週そのまま公開しています。自分の資産額も毎週公開中。専門家ではなく、いま実際に手を動かしている個人投資家の目線で書いています。→ プロフィール
はじめに
みなさん、「原油価格が急騰して株価が下落」というニュースの見出し、一度は目にしたことがあるのではないでしょうか?
2026年7月8日の米国市場では、まさにこれが起きました。中東情勢の緊迫化(米国とイランの対立再燃)を受けて原油価格が急騰し、NYダウは577ドル安。少し前に史上最高値をつけて浮かれていたところに、冷や水を浴びせられた格好です。せっかくの上昇ムードだったのに、なんて思いますが笑
この記事では「原油価格が上がると、なぜ株が下がるのか?」という素朴な疑問に、初心者の方向けにできるだけかみ砕いてお答えします。
2026年7月8日の米国市場で何が起きた?
まずは当日の主要指数の動きを確認しましょう(2026年7月8日終値時点)。
| 指数 | 終値 | 前日比 |
|---|---|---|
| NYダウ | 52,348.39 | -576.76(-1.09%) |
| S&P500(米国の主要500社をまとめた指数) | — | -0.2%前後 |
| ナスダック総合 | 25,870.65 | +0.20% |
| ラッセル2000(中小型株の指数) | — | -0.9% |
きっかけは、米国によるイランへの攻撃と、それを受けた原油価格の急騰です。国際的な原油の指標であるブレント原油は5%超上昇して一時1バレル80ドル近くまで急伸し、78ドル台で取引を終えました(2026年7月8日時点)。
ホルムズ海峡(世界の原油輸送の要所)で商船への攻撃が起きたことで、「原油の供給が滞るかもしれない」という不安が一気に広がったわけです。
原油価格が上がると、なぜ株が下がるのか?
理由は大きく3つあります。
- 企業のコストが増える:燃料費や輸送費、原材料費が上がり、多くの企業の利益を圧迫します。
- インフレ(物価上昇)が再燃する:ガソリン代や電気代が上がると物価全体が押し上げられ、FRB(米国の中央銀行)が利下げをしにくくなります。金利が高止まりすると、株には逆風です。
- 消費者の財布のひもが固くなる:ガソリン代に使うお金が増えると、そのぶん外食や旅行などへの支出が減り、景気全体が冷えやすくなります。
つまり「原油高 → コスト増・インフレ・消費減速」という三重パンチが、株式市場全体の重しになるイメージです。
原油価格の動きは、原油先物に連動するETF(上場投資信託)のチャートで確認できます。以下はUSO(原油価格に連動するETF)のチャートです。

業種によって影響は真逆になる!!
ここが初心者の方がつまずきやすいポイントなのですが、原油高は「全部の株に悪い」わけではありません。業種(セクター)によって影響は真逆になります。
| 業種 | 原油高の影響 | 7月8日の実例 |
|---|---|---|
| エネルギー株(石油会社など) | 追い風 | 原油高で収益期待が上昇 |
| 航空株 | 逆風(燃料費増) | アメリカン航空が約5%、ユナイテッド航空が約4%、デルタ航空が約3%下落 |
| 旅行関連株 | 逆風(旅行需要の冷え込み懸念) | ブッキング・ホールディングス、カーニバルが約4%下落 |
エネルギーセクターの動きは、XLE(米国のエネルギー大手をまとめたETF)のチャートが分かりやすいです。

このように「お金がどのセクターに流れるか」という視点はとても大事です。詳しくはセクターローテーションの解説記事でも書いていますので、あわせてどうぞ。
初心者はどう向き合えばいい?
結論から言うと、慌てて売らないことがいちばん大事だと私は思っています。
過去を振り返ると、地政学リスク(戦争や紛争など政治的な要因による市場の混乱)で株価が急落しても、市場は時間とともに回復してきたケースが多いのは事実です。ただし「必ず戻る」という保証はどこにもありません。だからこそ、次の3点を意識しておくと精神的にだいぶ楽になります。
- ニュースの見出しだけで売買しない:急落時の狼狽売りは、初心者がもっとも損をしやすいパターンです。
- セクターを分散しておく:ハイテクだけ、エネルギーだけ、と偏らせないことで、こうした局面のダメージを和らげられます。
- 余裕資金で投資する:急落しても生活に影響がなければ、冷静に判断できます。
ちなみに、NYダウはつい先日史上最高値をつけたばかりです。高値圏での急落に不安を感じた方は、「今から買うのは怖い」と感じる初心者向けの記事も参考にしてみてください。
まとめと所感
今回のポイントをまとめます。
- 2026年7月8日、中東情勢の緊迫化で原油が急騰し、NYダウは577ドル安
- 原油高は「コスト増・インフレ再燃・消費減速」の3ルートで株の重しになる
- ただしエネルギー株には追い風など、業種によって影響は真逆
- 初心者は狼狽売りを避け、分散と余裕資金を意識する
私自身は、こうした地政学ショックは「市場の体力測定」みたいなものだと捉えています。慌てず、淡々と積み立てを続けつつ、どうせならまたドカンと上げてもらいたいところです笑
✍️ 筆者:ひざき|2019年から米国株をメインに投資。AI(Claude)と自作した自動売買の実績や本資産を毎週公開しています。→ 筆者について
この記事のデータの出典
本文中の制度・数値・日程などは2026年8月時点で確認できた情報にもとづいています。制度や日程は変更されることがあるため、実際に判断する際は必ず下記の公式情報でご確認ください。
免責事項
本記事は情報提供を目的としたもので、特定の銘柄・商品の購入や売却を推奨するものではありません。株式・ETF・投資信託への投資には価格変動リスクがあり、元本割れの可能性があります。本文中の株価・利回り・業績・構成銘柄などの数値は執筆時点のもので、市況や商品性の変更によって変動します。最新の情報は、各運用会社・各企業のIR資料および各証券会社の公式情報、ならびに金融庁・国税庁の公表資料でご確認ください。税制の取り扱いはご自身の状況によって結論が変わるため、個別の税務相談は税理士等の専門家にご相談ください。投資の最終判断はご自身の責任でお願いいたします。


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