はじめに
「FOMC(エフオーエムシー)って最近よく聞くけど、結局なんのこと?」——米国株を始めたばかりだと、そんな疑問を持つ方は多いのではないでしょうか。
この記事は、米国株を始めたての初心者に向けて、FOMCとは何かと、それが株価にどう影響するのかをやさしく解説するものです。結論を先に言うと、FOMCは米国の金利を決める会合で、その結果しだいで米国株全体が大きく動くことがあります。だから投資家はこぞって注目します。
ちょうど2026年7月28〜29日にそのFOMCが開かれていて、結果は日本時間の7月30日早朝に判明します。せっかくのタイミングなので、今回の注目点もあわせて見ていきましょう。

FOMCとは?米国の金利を決める会合
FOMCは「Federal Open Market Committee(連邦公開市場委員会)」の略で、アメリカの中央銀行にあたるFRB(米連邦準備制度)が開く会合です。年に8回、およそ6週間おきに開かれ、ここで政策金利(国全体のお金の借りやすさを左右する基準の金利)を上げるか、下げるか、据え置くかを決めます。
日本でいえば日銀の金融政策決定会合にあたるもの、と考えると分かりやすいかもしれません。ただ、米ドルは世界の基軸通貨なので、その影響は米国だけでなく日本を含む世界中の株価や為替に及びます。
会合後には結果が発表され、議長の記者会見も開かれます。この「発表の瞬間」に相場が大きく動くことがあるため、投資家はカレンダーに印をつけて身構えるわけですね。
なぜ金利が動くと米国株が動くのか
金利と株価は、シーソーのような関係にあるとよく言われます。ざっくり言うと、金利が上がると株には逆風、金利が下がると株には追い風になりやすい、ということです。
理由は主に2つあります。1つ目は、金利が上がると企業がお金を借りるコストが増え、利益が圧迫されやすくなること。2つ目は、金利が高いと「リスクを取って株を買わなくても、預金や債券である程度ふえる」ため、株の魅力が相対的に下がることです。
とくに株価が高くなりやすいハイテク株(グロース株)は金利の影響を受けやすいと言われます。だからFOMCの結果によっては、ナスダック(ハイテク株が多い指数)が大きく揺れることも珍しくありません。
上のチャートはS&P500(米国の主要500社をまとめた代表的な指数)の値動きです。FOMCの発表前後で、こうした指数がどう反応するかを眺めてみると、金利と株価の関係を実感しやすいと思います。
2026年7月会合の注目点
今回のFOMCで市場が注目しているのは、ずばり「金利を上げるのか、据え置くのか」です。2026年7月時点で米国の政策金利は3.50〜3.75%で、直近4回の会合で連続して据え置かれてきました。
ポイントは、2026年から新しくFRB議長に就いたケビン・ウォルシュ氏が、「インフレ(物価上昇)はまだ高すぎる」と警戒的な姿勢を見せていることです。市場では今回も据え置きが最有力とみられていますが、一部では0.25%の利上げの可能性も意識されています(市場の織り込みはおおむね2〜3割程度と報じられています)。
参考までに、発表前日の2026年7月27日の米国市場は、ダウ平均が0.5%高、S&P500がほぼ横ばい、ハイテク中心のナスダックはエヌビディアの下落を受けて0.2%安と、方向感の定まらない動きでした。市場が結果を見極めようと様子見していた、とも言えそうです。

発表前後に初心者がやるべきこと・避けたいこと
FOMCのような大きなイベントを前にすると、「今のうちに売っておくべき?」「発表で急落したら?」と不安になりますよね。ここでは初心者が意識したいことを整理します。
- 発表直後の値動きだけで慌てて売買しない:公表の瞬間は上下に大きく振れやすく、その後で方向が逆になることもよくあります
- 短期の予想で一発当てにいかない:プロでも金利発表の結果と株価の反応を正確に当てるのは難しいものです
- 積立(つみたて)を淡々と続ける:長期でコツコツ買う人にとって、1回の会合の結果はさほど致命的ではありません
個人的には、こういうイベントのたびに一喜一憂して売買していた頃より、「結果は見るけど手は動かさない」と決めてからのほうが、精神的にもずっとラクになりました(笑)。暴落時に慌てて売ってしまう「狼狽(ろうばい)売り」を防ぐ考え方は、狼狽売りとは?の記事にまとめています。
そもそも米国株をこれから始める方は、米国株の始め方ロードマップから読むと全体像がつかめます。金利や相場の急落に関連して、ベアマーケットとは?もあわせてどうぞ。
よくある質問
Q. FOMCは年に何回開かれますか?
A. 原則として年8回、およそ6週間おきに開かれます。結果はそのつど発表され、議長の記者会見も行われます。
Q. FOMCの結果はどこで確認できますか?
A. 米国東部時間の午後2時(日本時間では翌日の早朝)にFRBが公表します。日本の経済ニュースサイトでも速報が出るので、翌朝チェックすれば十分です。
Q. 金利が据え置きだと株価は必ず上がりますか?
A. 必ずしもそうとは限りません。据え置きは株に追い風になりやすいものの、すでに市場が織り込んでいれば反応が小さいこともあります。金利以外の材料でも株価は動きます。
まとめ
FOMCは、アメリカの金利を決める年8回の会合で、その結果しだいで米国株が大きく動くことがあります。だからこそ投資家に注目されるイベントです。
2026年7月の会合は、インフレ警戒を強めるウォルシュ新議長のもとで開かれ、据え置きが最有力ながら利上げの可能性も残る展開です。ただ、長期でコツコツ投資する初心者にとって大事なのは、結果に一喜一憂して慌てて売買しないこと。まずは「金利と株価はシーソーの関係」という基本だけ押さえておけば十分だと思います。個人的には、今回もどっしり構えて見守るつもりです。
※あくまで個人の見解です。投資の判断はご自分の判断で行なってください。

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