この銘柄は、私がAI(Claude)と作った自動売買システムがmoomooのペーパー口座(シミュレーション)で選んだものです。実際の資金による売買ではなく、売買推奨でもありません。
はじめに
「AIが買おうとしたのに、お金が足りなくて買えなかった銘柄」って、なんだか気になりませんか?
この記事は、米国株を始めたばかりの方に向けて、私の自動売買システムが2026年7月22日に買いシグナルを出しながら見送ったOscar Health(オスカー・ヘルス/ティッカー:OSCR)という会社を、公開情報から初心者向けに調べてみたものです。結論から言うと、Oscarは「2025年の大赤字から2026年に過去最高益へ」という劇的な回復を見せている一方、稼ぎ方が個人向け医療保険にほぼ一本化されているという弱点も抱えています。読み終えるころには、この会社の事業内容・強気材料・弱気材料、そして「私なら自分の本当のお金で買うか?」までがわかるはずです。
きっかけ:AIが選んだのに「現金不足」で見送った
まず正直にお伝えすると、私の自動売買システム(21EMAという移動平均線を使ったスイング戦略)は、シミュレーション口座でまだ勝てていません。確定したトレードは2回で勝率0%、累計の確定損益はマイナス272.74ドルです。良く見せるつもりはないので、そこは先に書いておきます。
そんなシステムが今回、Oscar Healthに買いシグナルを出しました。ところがペーパー口座の現金が足りず、実際には買えずに「見送り」となりました。買えなかったからこそ、逆に「この銘柄って、そもそもどんな会社なんだろう?」と落ち着いて調べる気になったわけです。せっかくなので一緒に見ていきましょう。
Oscar Health(OSCR)とは?何をしている会社か
Oscar Healthは、2012年に設立された米国のテクノロジー志向の医療保険会社です(ニューヨーク証券取引所に上場、ティッカーはOSCR)。ひとことで言えば「ITを武器に、個人向けの医療保険を売る会社」です。

米国には日本のような国民皆保険がなく、多くの人が自分で医療保険を選んで加入します。その受け皿の一つがACA(通称オバマケア)という制度の「マーケットプレイス」(保険の比較・加入サイト)です。Oscarは、このACAマーケットプレイスを通じて個人や家族に保険を販売し、会員が払う保険料と政府の補助金を主な収入源にしています。2026年の会員数はおよそ320万人まで拡大しました。
もう一つの特徴が、保険の申し込みから給付までを自社のITプラットフォームで一気通貫に処理していること。この技術を他の医療機関にも提供する「+Oscar(プラス・オスカー)」という事業も持っています。ここが、昔ながらの保険会社との違いです。
強気材料:赤字から一転、過去最高益へ

今のOscarで最も注目されているのが、業績の急回復です。2025年通期は約4.43億ドルの赤字で、医療費率(MLR=集めた保険料のうち医療費に消える割合。低いほど利益が残る)が86〜87%まで悪化し、通期見通しを3回も引き下げる苦しい年でした。
ところが2026年1〜3月期(5月6日発表)は、会員数の急増とともに四半期として過去最高となる6.79億ドルの純利益を計上。売上高は46.5億ドルで前年同期比+52.7%、MLRも70.5%まで改善しました。会社は2026年通期で売上187〜190億ドル、営業利益2.5〜4.5億ドルという黒字化計画を維持しています。株価は2026年に入って80%以上も上昇し、一時27ドル台の高値をつけました。「赤字企業が本気で黒字化してきた」というストーリーが評価されているわけです。
弱気材料:稼ぎ方が「一本足打法」
一方で、初心者ほど知っておきたい弱点もあります。最大の懸念は、収益がほぼ「個人向けACA保険」一本に集中していることです。OscarはメディケアアドバンテージやCignaとの小規模グループ提携から手を引いており、売上のほとんどが個人向け市場に紐づいています。つまりACA制度が揺らぐと、逃げ道が少ない構造です。
そして実際にACAは揺らいでいます。加入者の保険料を安くしていた「拡充版の税額控除(補助金)」が2025年末で失効し、補助を受けていた人の保険料負担は平均で約114%も上がったと試算されています。2026年のACA加入は減少し、より安いブロンズプラン(自己負担が重い代わりに保険料が安い区分)を選ぶ人が増えました。競合のAetna(CVS傘下)はACA個人市場から撤退したほどです。加入者が減れば、Oscarの成長も鈍りかねません。株価も、アナリストの平均目標株価(20〜21ドル前後)を上回る水準まで買われており、「良い話をすでに織り込んでいる」との見方もあります。
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強気材料と弱気材料の整理
| 観点 | 強気材料 | 弱気材料 |
|---|---|---|
| 業績 | 2026年Q1で過去最高益6.79億ドル、売上+52.7% | 前年2025年は4.43億ドルの通期赤字 |
| 収益構造 | ITで効率化、会員約320万人まで拡大 | 個人向けACA保険にほぼ一本化 |
| 外部環境 | 黒字化ガイダンスを維持 | ACA補助金失効で加入減・保険料上昇 |
| 株価 | 2026年に80%超上昇 | アナリスト平均目標(20〜21ドル)を上回る水準 |
※数値は各社決算資料および報道(2026年5〜7月時点)に基づきます。市場環境で変わります。
ひざきの所感:自分の本資産でも買うか?
正直に言うと、私は自分の本当のお金では、今は買いません。会社そのものは面白いと思います。赤字から過去最高益への転換は見事ですし、テクノロジーで保険を効率化するという方向性も好きです。でも、稼ぎ方がACA一本で、その制度自体が補助金縮小で逆風に入っているのが引っかかります。しかも株価はすでにアナリスト目標を超えて走っている。「良い会社」と「今買って報われる株価」は別物なんですよね。
私のAIシステムがこれを拾ったのは、あくまで21EMAというテクニカルな条件に反応しただけで、こうした事業のリスクまでは見ていません。今回は現金不足で買えなかったわけですが、結果的に「調べてみたら自分では見送りたい銘柄だった」というのが本音です。AIが選んでも、最後に判断するのは自分。今回はそれを再確認できた一件でした。もっと補助金の行方が見えてきたら、また考えたいと思います。
なお、このAIシステムの実際の売買記録は【実績公開】AI自動売買 第3回にまとめています。前回このシリーズで取り上げた銘柄はJFrog(FROG)とは?AIが選んだ銘柄を調べてみたもあわせてどうぞ。
よくある質問
Q. Oscar Healthはどんな会社ですか?
A. 米国のテクノロジー志向の医療保険会社です。主にACA(オバマケア)のマーケットプレイスを通じて、個人・家族向けの医療保険を販売しています。2026年の会員数は約320万人です。
Q. なぜ株価は2026年に大きく上がったのですか?
A. 2025年の通期赤字から一転し、2026年1〜3月期に過去最高の純利益を計上、通期でも黒字化を計画していることが評価されました。ただし株価は上昇後、アナリスト平均目標株価を上回る水準にあります。
Q. 初心者が気をつけるべきリスクは何ですか?
A. 収益がほぼ個人向けACA保険に集中している点です。ACAの補助金縮小で加入者や保険料に影響が出ると、業績が振れやすくなります。投資は必ずご自分の判断で行ってください。
まとめ
Oscar Health(OSCR)は、ITを武器にACA市場で急成長し、赤字から過去最高益へと転換したテクノロジー医療保険会社です。強気材料は業績回復と成長、弱気材料は収益のACA一本足と補助金縮小の逆風。会社としての面白さと、今の株価で買う妥当性は分けて考えたいところです。私自身は「良い会社だけど、自分の本資産では今は見送り」という結論になりました。AIが選んだ銘柄でも、最後に決めるのは自分です。
※あくまで個人の見解です。投資の判断はご自分の判断で行なってください。

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